愛犬や愛猫のおなかが張っていたら、それは病気のサインかもしれません。食べ過ぎで張ることもありますが、一過性ではない場合、腫瘍や腹水などが原因で起こっている可能性があります。
今回は犬や猫のおなかが張る病気について、考えられる疾患や診断の重要性などをご紹介します。
■目次
1.おなかが張っているときに考えられること
2.考えられる疾患
3.正確な診断の重要性
4.早期発見と早期治療の重要な理由
5.まとめ
おなかが張っているときに考えられること
単なる食べ過ぎによりおなかが張ることもありますが、食べ過ぎの場合は一過性のものであるため、時間がたてば元のおなかに戻ります。しかし、時間がたっても張ったままの場合は、様々な重大な疾患のサインである可能性があります。
考えられる疾患
おなかが張っている場合に考えられる疾患には、以下のようなものが挙げられます。
<腫瘍>
肝臓や脾臓など、内臓に大きな腫瘍ができるとおなかが張ってくることがあります。内臓の腫瘍はなかなか特異的な症状が出にくく、おなかが張るほど腫瘍が大きくなっているということは、かなり進行した状態といえます。
<腹水貯留>
心臓病などによって心臓の働きが落ちてきている場合や腸や腎臓の問題によって血液中のタンパク質が減少している場合などは、おなかに水(腹水)が溜まることでおなかが張ってくることがあります。
<胃拡張胃捻転症候群>
大型犬に多く見られる病気です。食後すぐに散歩をした場合など、胃に異常にガスが溜まって胃が拡張することがあります。また、拡張した胃がねじれてしまうと命にかかわるため、早急な対応が必要になります。そのため、何回も嘔吐をしている、あるいは吐きそうにはなるけど吐けないなどの場合には、直ちに病院を受診しましょう。
<子宮疾患>
細菌が感染することで子宮内に大量の膿が溜まる「子宮蓄膿症」でも、溜まっている膿の量が多いとおなかが張ってくることがあります。特に中〜高齢の未避妊の犬や猫で外陰部からの排膿が認められる場合は子宮蓄膿症の可能性が高いため、早期に動物病院を受診しましょう。
いずれの疾患も元気がなくなる、食欲が低下するなどの症状が多く見られます。そのため、愛犬や愛猫の様子が普段よりもおかしいと感じたら、病気を疑ってなるべく早めに動物病院を受診することを推奨します。
正確な診断の重要性
適切な治療を行うためには、正確に診断することが大切です。
前述したとおり、犬や猫のおなかが張っている原因は多岐にわたります。そのため、目視や触診だけでは不十分であり、高度な医療機器による検査が必要です。
当院では、超音波検査装置やデジタルX線画像診断装置をはじめ、CTやMRIなど、大学病院レベルの最新の検査機器を揃えています。これらの機器を使った複数の検査を併用することで正確な診断が可能となり、適切な治療を行うことができます。
早期発見と早期治療の重要な理由
おなかの張りを引き起こす疾患に限らず、どの病気も以下のような理由から、早期発見と早期治療を行うことが重要です。
・重症化を防ぐ
・治療の選択肢が広がる
・生活の質を維持できる
中には、治療が遅れてしまうと命にかかわるような病気もあります。そのため、定期的に健康診断を受け、なるべく早い段階で病気の存在に気づけるようにしましょう。
まとめ
愛犬や愛猫のおなかが張っていたとしても、必ずしも病気が原因とは限りません。しかし、おなかが張ったまま元に戻らない場合や元気や食欲などに異変が見られる場合など、少しでも気になる症状があればお早めにご相談ください。
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千里桃山台動物病院
