子犬・子猫を迎えたとき「どのフードを選べばよいの?」「いつ成犬用・成猫用へ切り替えるべき?」と迷う飼い主様は少なくありません。
成長期は、骨や筋肉、内臓などが発達する大切な時期です。そのため、必要な栄養を過不足なくとれるフードを選び、体の成長に合わせて量や回数を調整する必要があります。
一方で、急なフードの変更は、下痢や嘔吐、食べムラにつながることがあります。
そこで今回は、子犬・子猫のフードの選び方をはじめ、成長ステージに合わせた与え方や切り替え時期、動物病院へ相談したいサインについて解説します。

■目次
1.子犬・子猫のフードを選ぶときのポイント
2.成長ステージに合わせたフードの与え方
3.成犬用・成猫用フードへ切り替える時期
4.新しいフードへ切り替えるときの進め方
5.食欲や体重に気になる変化があれば動物病院へ
6.まとめ
子犬・子猫のフードを選ぶときのポイント
子犬・子猫は成犬・成猫よりも成長に多くのエネルギーや栄養素を必要とします。主食には、パッケージに「総合栄養食」と表示され、対象年齢が「子犬用」「子猫用」「成長期用」などとなっているフードを選びましょう。
総合栄養食は、適切な量の水と一緒に与えることで、その成長段階に必要な栄養をとれるように設計されています。ただし「一般食」「副食」「おやつ」などと表示されたものは、基本的に主食として使用するものではありません。
また、次の点も確認しておきましょう。
・月齢や成長段階に合っているか
・犬種や成犬時の予想体重に対応しているか
・1日当たりの給与量やカロリーが表示されているか
・無理なく食べられる粒の大きさや硬さか
・便の状態や皮膚、被毛に気になる変化がないか
特に大型犬の子犬は、成長速度やミネラルの摂取量への配慮が必要です。「体を大きくしたいから」と自己判断でフードやサプリメントを多く与えると、栄養バランスを崩す可能性があります。犬種や体格に適したフードが分からない場合は、動物病院へご相談ください。
成長ステージに合わせたフードの与え方
子犬・子猫の食事は、月齢だけでなく、体重の増え方や歯の生え方、消化の状態などを見ながら調整します。
<離乳期:生後3~6週頃>
生後3週頃になると歯が生え始め、固形物に興味を示すことがあります。子犬・子猫の成長や発達の状態を確認しながら、生後4~6週頃を目安に、母乳や子犬・子猫用ミルクと並行して離乳食を始めます。
ただし、離乳を始める時期や進む速さには個体差があります。まだうまく食べられない場合や、保護した子犬・子猫で月齢や栄養状態が分からない場合は、無理に進めず受診をご検討ください。
<離乳後から生後6か月頃まで>
胃が小さく、一度に多くの量を食べることが難しい時期です。離乳直後は1日分を4~6回程度に分け、成長に合わせて少しずつ3~4回程度へ調整します。
ただし、適した食事回数には個体差があるため、体重や食欲、便の状態も確認しましょう。
<生後6か月頃から成犬・成猫になるまで>
成長が進むにつれて、食事回数を少しずつ1日2~3回へ調整します。ただし、急に1回当たりの量を増やすと吐き戻しや軟便につながる場合があるため、様子を見ながら進めましょう。
また、避妊・去勢手術後は、必要とするエネルギー量が変化することがあります。ただし、成長途中で成犬用・成猫用フードへ切り替えることが適しているとは限りません。体重の変化を確認しながら、フードの種類や給与量について獣医師へ相談しましょう。
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成犬用・成猫用フードへ切り替える時期
子猫用から成猫用フードへ切り替える時期は、生後12か月頃がひとつの目安です。
子犬の場合は、成犬になる時期が体格によって異なります。小型犬では生後9~12か月頃、中型犬では生後12か月頃、大型犬では生後12~18か月頃が目安ですが、犬種によっては更に長く成長が続くこともあります。
月齢だけで判断せず、次の点を確認しながら切り替え時期を決めましょう。
・成長に伴う体重の増加が緩やかになった
・成犬・成猫に近い体格になった
・体脂肪が増え、丸みが目立つようになった
・避妊・去勢手術後に体重が増えやすくなった
・獣医師から切り替えを提案された
早すぎる切り替えでは成長に必要な栄養が不足する可能性がある一方、成長期用フードを長く与え続けると、カロリーのとりすぎにつながる場合があります。
適した時期は犬種や体格、健康状態によって異なるため、健康診断の際にご相談ください。
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新しいフードへ切り替えるときの進め方
新しいフードへ変更するときは、今までのフードに少量ずつ混ぜ、犬や猫の体調を確認しながら段階的に切り替えます。
目安として、最初は「新しいフードを約10%、今までのフードを約90%」の割合から始め、1~2日ごとに新しいフードの割合を10%ずつ増やしていく方法が一般的です。便の状態や食欲を確認しながら、10日~2週間ほどを目安に新しいフードへ切り替えましょう。
切り替え中に軽い軟便が表れた場合は、無理に次の段階へ進めず、ひとつ前の割合に戻すことがあります。ただし、軟便を繰り返す場合や食欲低下、嘔吐、元気の低下などを伴う場合は、早めに動物病院へご相談ください。
また、お迎え直後は環境の変化による負担もかかりやすいため、体調に問題がなければ、まずはそれまで食べていたフードを継続する方法があります。新しい生活に慣れてから、必要に応じて少しずつ切り替えましょう。
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食欲や体重に気になる変化があれば動物病院へ
成長期の子犬・子猫では、食べる量や体重の変化が健康状態を知る手がかりになります。次のような様子がみられる場合は、早めに動物病院へご相談ください。
・下痢や嘔吐を繰り返している
・食事をほとんどとらない
・食べているのに体重が増えない、または減っている
・おなかが大きく膨らんでいる
・元気がなく、寝ている時間が増えた
・便に血が混じる、便の色やにおいが大きく変わった
・皮膚の赤みやかゆみ、脱毛がみられる
子犬・子猫は体が小さく、食べられない状態や下痢、嘔吐が続くと、脱水や低血糖につながる可能性があります。特にぐったりしている場合や、水も飲めない場合は、様子を見続けず受診をご検討ください。
当院では、体重や体格、便の状態、寄生虫の有無、基礎疾患などを確認したうえで、フードの種類や量についてご提案します。現在与えているフードのパッケージや、1日に与えている量が分かるメモをお持ちいただくと、診察時の参考になります。
まとめ
子犬・子猫のフードは「総合栄養食」の表示と対象となる成長ステージを確認し、体重や体格、健康状態に合ったものを選ぶことが大切です。
また、成犬用・成猫用フードへ変更するときは、月齢だけで判断せず、成長の様子を見ながら7~10日ほどかけて少しずつ切り替えましょう。
フード選びや給与量の相談も、動物病院で対応できる大切な健康管理のひとつです。「体重が順調に増えているか分からない」「フードを変えてから便がゆるい」「食べムラが気になる」といった場合も、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
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